赤井清美蒐集明清書画コレクション

令和6年、研究者、書家として知られる赤井清美氏からご所蔵の中国明清時代の書画作品30件のご寄贈をいただきました。赤井氏は山下涯石、保多孝三に書や篆刻を梁章凱に画を学ぶ傍ら、書体字典の編纂に着手し、『行草大字典』『篆隷字典』などをまとめました。その際の豊富なご経験を生かしてこれらの作品を蒐集しています。コレクションには前出の字典に掲載される優品も複数入っており、楊峴の西嶽華山廟碑の臨書六屏をはじめ、徐三庚、何紹基などがあります。近現代の日本の書に大きな影響を与えた中国明清期の作家の作品群は、当館の既存の収蔵品をより深く理解する上でも非常に有益です。

 

今釈筆(1614-1680)七言律詩、絹本墨書、一幅 192.9×46.7、赤井清美氏寄贈

 

楊硯筆(1819-1896)臨西嶽崋山廟碑、紙本墨書、六幅、各242.5×59.8、光緒15年(1890)、赤井清美氏寄贈

 

徐三庚筆(1826-1890)王学淵聖主得賢臣頌、紙本墨書、四幅、各180.4×46.1、赤井清美氏寄贈

 

趙之謙筆(1829-1884)湯雨生宛尺牘、紙本墨書、一面、右から23.6×12.2、23.7×12.4、23.7×12.5、23.7×12.4、赤井清美氏寄贈

 

呉昌碩筆(1844-1927)臨石鼓文、紙本墨書、一幅、130.9×38.6、中華民国9年(1920)、赤井清美氏寄贈